8月18日の記事で、オープンな3Dデータを取り込んだら、壁にぶつかったという記事を書きました。
3Dプリンター事始め - ちわわわーくす 〜二地域居住とモノづくりの夢〜
壁とは何かというと、取り込んだオープンな3Dデータが、何も編集できない状態になったのです。
それは、取り込んだデータが、3DCGである「OBJデータ形式」だったからでした。
3DCADデータと3DCGデータは、似て非なるもの。
分かりやすくまとまっている方の記事を引用させていただきます。
つまり、8月18日の状況は、3DCAD(ソリッドモデル)と3DCG(サーフェスモデル、Mesh、ポリゴンと呼び名は色々)が混在しており、ソリッドモデルに変換しないと、編集ができないのです。
■意地でもソリッドモデルにしてやる■
普通にFusion360の機能を使うと
[MODIFY]-[Mesh]-[Mesh to BRep] を使うか、[MODIFY]-[Convert]を使って、
BRepモデルに変換する必要が有ります。
BRepモデルを簡単に言うと、面を張り合わせて、風船みたいに膨らませて、サーフェスモデルの中身を充填したソリッドモデルのことです。
結論からいうとFusion360からは直接変換できませんでした。
エラーメッセージには、ポリゴン数が4万もあって多すぎるとでています。
Fusion360にあつかえるポリゴン数は1万まで。
■Blenderの出番■
3DCADのFusion360では、役不足のようです。
そこで、3DCGモデラーのBlenderをインストールしました。
下の画面キャプチャで、赤く囲ったところがポリゴン数です。42,946とあります。
すごく独特の操作感があって直感的には扱えません。
図書館に行って、Blender関連の資料を読み漁りました。
Blenderには、[ポリゴン数削減]という機能があります。
また、削減方法には、[束ねる] [分割の復元] [平面] の3種類があります。
削減アルゴリズムをうまく併用しないと、移動平均平滑をかけたみたいにのっぺりした感じになってしまいました。
いろいろ試した結果、[束ねる]で、ポリゴン数を6割に削減し、[平面]で緩やかな谷を平面に変えるやり方を選びました。
ポリゴン数を8,900まで減らすことができました。
■SketchUpの出番■
Blenderでポリゴン数を削減したデータをFusion360に読み込ませましたが、
まだBRepモデルに変換するところで失敗します。
エラーメッセージは変わらず。なんでポリゴン数だけが問題では無いようです。
先ほど引用した記事
3Dプリンターのモデルデータをつくる時に悩むモデラーソフトの選択をどうするか? - 3Dモデリングによる3Dプリンターの活用法とパーソナル・ファブリケーションの実践!
で書かれた内容に着目しました。
google SketchUpというソフトでは、Meshデータを読み込め、SketchUpが出力するSKPファイルをソリッド系3DCADで読み込めば、Meshデータをソリッドデータとして扱える可能性があるということ。
早速、SketchUpをインストールしてみました。
そしてSketchUpで読み込み、SKPファイルを出力。
■再びFusion360の出番■
Fusion360で、SKPファイルを読み込みました。
そしてオブジェクトを選択すると、ソリッドモデルを示す青色で選択されている!
BODYが6,576と表示されているので、面ごとに別のBODYとしてソリッドモデルになっているみたいです。
BODYに対してMODELワークスペースの穴開けといった編集もできたのでソリッドモデルなんでしょう。
でも面ごとに別のBODYになっていたら扱いにくいので結合しようとしてもうまくいきませんでした。エラーになってしまいました。
そして、ものすごくPCにかかる負担が大きい。
それこそPCが熱で壊れるんじゃないか思うほどの回り方です。
やっぱり複雑な造形は、3DCGモデラーに任せて、3DCADでやるべきではないんでしょうね。
3DCGモデラーから直接、3Dプリンター用データを出力できますしね。
■学習戦略■
3DCGモデラーは、大変興味深く、面白いです。
でも限られた時間で、学ぶべきことが他にも多くあります。
私は、プロダクトを作りたいのです。
今は、3DCADに注力して、学習を進めるべきでしょうね。
3DCGモデラーは気が向いたときに、遊ぶ程度で。